幸せなお母さんと子どもの気持ちのいい関係

——子どもの言い分=「もう分かったから…」—-

変異した新しいコロナウイルスの株が見つかり、現在 急拡大中です。子どもたちの行動は、あれはダメ、これもダメ、集まったらダメ、まだまだダメが続きます。子ども達は、とにかく、肌と肌が触れ合う距離での関わりを繰り返して、人との付き合い方を学んでいきます。親御さんや私たち保育者が、毎日同じことを繰り返し言ったりしたりするのも、関わりですし、そばにいる友達ともめるのも、関わりです。だから、子どもは密の中でしか成長できないと言っても過言ではありません。子どもの成長発達には それが不可欠なのですが、今はそれができない状況にあります。

そんな状況の中で、わたしたちは、少しでも効果的な関わりができないか、子どもにこんなふうに関わったらいいのではないかと、毎日模索しています。特に、3歳以上の幼児クラスでは、集団の中での活動を通しての学びが大切です。

子どもは自分が良ければそれでいいのです。ですが、人間は人との関わりなしには生きていけない社会的動物です。社会の中に居るからこそ、気に入らないことがあったり、傷ついたりします。でも、みんなに承認され、愛され、自分を誇らしく思ったりと嬉しいことがいっぱいあります。私たち大人は、社会の中では、気に入らないことはあるけど、嬉しいことがいっぱいあることを伝えなければなりません。1日中小言だけで終わっていませんか。そんなことを繰り返していると、子どもは生きていてもつまらないと思うのですよ。だって、自己中心の考えなのですから、不満は何かで解消したい。

子どもたちは、もめごと続き、いつでも他人が悪いと主張します。ジコチュウなので。相手が悪い、でも、自分も悪いのだとは気付こうとしませんし、認めることができません。でも、叱られることがあっても、たくさん褒められ感謝され、つまり承認されることがいっぱいの子どもは、うまくいく方法を学んでいきます。注意や叱責を受けると、「イヤダ」だけを繰り返し、その先の「どうしたら良かったか?」を考えられない子どもがいます。悪さを止めさせるだけでなく、この先どうしたら良いかをしっかりと話し合いましょう。その繰り返しが、ジコチュウを「誰かの役にたちたい」に変えていくのです、気付き 考えることは、自分だけでなく、みんなを嬉しくさせることなのです。

注意や叱責の時、悪いことははっきりと、「こうだから悪い」と伝えましょう。「何度言ったらわかるのッ!」「まったく、いつもそうなんだから。」「この前だって…」と、一つの出来事をきっかけに、過去や未来に想像を巡らせ 思考のループに入ってしまいがちです。子育てしていると、「イラッ」「ムカッ」とくることが次々出てくるのは当たり前。でも、イライラ ムカムカの気持ちを引きずってしまったまま、小言を延々と続けてしまうのではなく、なるべく早めに切り上げましょう。子どもがちゃんと聞いている時間は1分程度。長々続けるのは、ただただ労力の無駄というものです。「分かればヨシ」と、さっさと矛先を納めましょう。