幸せなお母さんに

……「子どもをほめなくっちゃ」という前に、まずはママの
いいところを探してみませんか……

子どものいいとこ探しも大切ですが、お母さんのいいとこ探しも一度でいいので挑戦してみましょう。

子どもが可愛いが故に、子どもをペット扱いする母親や、母親の言いなりになることで自分の居場所を見つけている子どもが増えていると聞きます。お母さんになる勉強をしてからお母さんになったわけでもないのに、お子さんの成長と共にどんどん自信をつけていく保護者の方の姿がとても頼もしく、嬉しく感じています。お子さんの持つ力もですが、お母様達の見えていない力の大きさに、親子読書を通して私達も刺激を受けたり、力をもらったりしています。
毎日楽しいことばかりではありません。そんな時、どんな風に気持ちを切り替えていますか。愚痴をこぼしても、「そうだね」と受け止めてくれる人はいますか。一人でずっと抱え込んでいると、どんどん視野が狭まり、つらい気持ちだけが募ります。済んだことは仕方がない、これからのことを考えよう、私達職員はそうやって気持ちを切り替えようとします。そんな時、子どもと絵本を見るとちょっとだけホッとすることがよくありました。絵本は子どもだけのものではなくて、大人も元気にしてくれました。
卒園すると「親子読書も終わり」と考える方もいらっしゃるようです。でも、絵本だけで親子読書を終わりにせず、童話の世界に子どもを惹きつけてあげましょう。そうすると、自発的に自分の好きなジャンルを見つけ、本を読むようになります。童話の世界に触れずに親子読書を終わりにすると、読書の習慣には結びつきません。童話は文章からその場面を想像し、イメージを広げ、作者の意図に触れるといった、脳の前頭葉の働きを活発化するのです。物事を深く考えたり、相手の立場に立って考えたりするのと同じ状態です。それを味わった子どもに本を読んであげようとすると、「もういいよ、自分で読むから…」と子どもの方から言うようになります。
一過性のダジャレ本のような内容の薄い本ばかり借りていく男の子が多いようです。せっかく今日まで続けた親子読書、あと一息です。絵本から童話へ!子どもと一緒に読むことで、親の私も涙したり、ほんわかした気持ちになったりしたことを覚えています。もう少し、頑張らない範囲で親子読書、楽しみましょう。