幸せなお母さんに ……「子どもをほめなくっちゃ」という前に、まずはママの いいところを探してみませんか……

生まれたばかりの赤ちゃんの目はまだ何も見えないと思っている方が多いようですが、視力は低いものの目の前のものがうっすらと見えています。見えていると言っても影を判別するくらいでしょうか。赤ちゃんは人の顔にだけ反応します。おもちゃなどのものには全く反応しません。人間は単独で生きていくのではなく、群れ、つまり人と人の中で生きていくように遺伝子ができているのでしょう。生後2大切です。特に好きなのが赤です。形はすっきりした丸みのあるものが好みです。この条件を満たしているのがアンパンマンです。
じーっと見つめるのは、視力が発達中だからです。この時期に青い光のスマホやゲーム機に触れる機会が多いと、視力の発達が阻害されます。はっきりした色合いの簡潔な絵の絵本をたっぷり楽しみましょう。
視力はまだまだ発達途上ですが、耳はきちんと聞こえますから、読み手の声には敏感に反応します。絵本の文章はリズムのある身近な言葉で書かれたものがいいですね。心地よいリズムのある言葉を何度も何度も聞くことで安心し、信頼感が育ちます。
1歳になると、絵本の中のものと言葉の関係を学んで楽しみます。ですから、身近なものが描かれているものがお薦めです。「きゅっ きゅっ きゅっ」のように言葉と一緒におなかを拭く動作が自然と生まれ出てくるような言葉の意味や使い方を習得できる絵本や、「ごとごと」「ころころ」のような擬音語・擬態語だけでできている絵本もお薦めです。「どうぶつのおやこ」のような身近なものと名前や言葉の繰り返しの本も喜びます。
お母さんが、子どもに語り掛ける時の声は普段の会話時の声より少し高い声になります。これは「マザーリーズ」と言われる自然と口をついて出る乳幼児向けの話し方です。このように、頑張ったり悩んだりしなくても、お母さんには子どもを幸せにする力が備わっています。声に出して読むだけで、子どもだけでなく、読み手の脳も活発に働きます。親子でどんどん賢くなっていくのです。
親子読書は子どもだけでなく、お母さんも幸せにする方法だったんですね。親子読書を最初に提唱した童話作家の椋鳩十先生にも感謝です。