集団の中での子どもたち

……葛藤してそして成長する子どもたち……

つちはしこども学園の1歳・2歳の子どもたちは、現在トイレットトレーニングに取り組んでいる真っ最中、園生活に慣れてきて、担任との信頼関係も築かれてきました。そして、薄着のこの季節は子どもたちも脱ぎ着がしやすく、「できた!」の体験が得られやすいということから、トイレットトレーニングには最適なのです。この時期を逃すと排せつの自立は1年先延ばしになります。また、集団の中での取り組みは、お互い刺激し合ったり、共感したりできるので、より良い結果につながりやすいのです。なので、現在、1歳児クラスはもちろん、まだおむつ使用中の2歳児さんもトイレの使い方の練習中です。トイレットトレーニングというと、とても大げさに聞こえるかもしれませんが、トイレの使い方の練習と思えば、なんてことはありません。子どもは生まれたときからおしっこ・ウンチを出すという排泄はできています。世話をする大人が、子どものおしっこが出る時間がわからない、注意して見張っているわけにもいかないということで、おむつを使用しているのです。子どもはおむつを必要としていないのです。最近のおむつのコマーシャルでは、12時間用とか長時間さらさらなど大人に都合のいい内容をアピールしています。自分が出した分のおしっこをぶら下げている子どもは、何とも勝手が悪いと思うのですが、悲しいかな、つらいとか、邪魔くさいとかの言葉を知らないが故に、気持ちのアピールができません。それをいいことに、大人の都合が優先されているのです。排せつは上手にできるが、トイレで出すことを知らないのですから、まず、トイレに又はオマルに慣れましょう。目が覚めたら必ずおしっこが出ます。水分補給は30分前まで。寝ている間は利尿活動がゆっくりになりますから、トイレを済ませて眠りましょう。朝、お忙しいかもしれませんが、子どもが目覚めたらトイレに誘ってみましょう。運よくおしっこが出たら大いに褒めましょう。いっぱい喜んで下さい。大好きなお母さんが喜ぶなら期待に応えたいとなるのは1歳過ぎからです。おむつが取れると子どもは活動的になり、めきめき運動能力が高まり、自信を得てさらに活動的になります。こども園では何回お漏らししても大丈夫、消毒さえしっかりすればいいのです。何回か失敗して、やっと成功する、だから子どもの自信になるのです。何でも容易くできるようでは、成功の喜びは沸いてきません。友達ができた、自分もやってみよう、集団の場では、かっこいい自分を見せたいのです。ですが、園だけで頑張っても、トイレでの排泄はうまくいきません。心配なお母さんの顔が浮かんだり、おむつを強制的に履かせたりしては、子どもは自信が持てません。子どもは3歳までに3000万語の言葉に触れるのだそうですが、その言葉が肯定的、つまり気持ちよい言葉であるかどうかで、子どもの能力の伸びには差が出るという研究結果があります。9月1日の育児講座では元気になる言葉かけを学ぶ予定です。ぜひご参加下さい。トイレットトレーニングだけでなく、園と家庭が一緒に取り組む、子どもを元気に意欲的にする言葉を掛けることは、子どもにとって安心であり、自信をもって自ら考え決断し行動する、つまり自発的に行動していく力になっていくのです。就学までに身に付けたい10の姿の根っこは、この安心とポジティブな心持ちなのです。